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<写真でわかる! 特別支援学校の教室づくり>特別支援学校高等部の生徒たちが、生き生きと活躍できる教室

システムを整え、計画的に生徒の力を伸ばしていく。

香川県特別支援学校教諭 大恵 信昭


前面の黒板。生徒の注意が向いてしまうような掲示はしない。向かって右横の部分には、今日と明日の時間割。行事などによる時間割変更が頻繁にあるため、必須の情報となる。前日の帰りと、当日の朝に確認している。時間割係の生徒が、帰る前に書きかえている。
 

毎月、行事予定表を作成

特別支援を要する子の力を伸ばすために、見通しをもたせることは大切で
ある。
毎月の生活単元学習で行事予定表をつくり、教室に掲示している。
枠を直線でひく、日付を丸で切る、曜日や日付や行事を書く、適切な位置に貼るなど多様な活動もある。

「おてほんくん」で、絵、地図などを描く

行事予定表の上には、その月に関連した花、昆虫などの絵も描く。この時に、高等部の生徒も熱中する教材がある。「おてほんくん」(教育技術研究所)である。「直写ノート」にテープで固定すると、ずれることがなく、きれいに仕上がる。「しょくぶつずかん」などを見て、同じように色を塗る作業も好んでいる。
 

描かれた絵は、教室掲示として活用

月が替われば、作成した絵は、教室横の窓ガラスに貼る。そのまま教室掲示として活用する。システム化することで、計画的に無理なく生徒の力を伸ばしていく。
 

カップ麺とポットも大切な教材

昼食時、職員の給食はない。時々、生徒にカップ麺を作ってもらう。将来の生活でも簡単な調理ができるメリットは大きい。コーヒーも喜んでいれてくれる。

連絡帳も大事なツール

保護者との連絡帳もよりよい関係を結ぶ上で大切になる。必要なことは、もれなく、計画的に伝える。前日に書き、人数分コピーしておく。生徒は登校後、自分で今日の時間割、明日の予定を書く。1日が終わり帰る前に、がんばったこと、ほめたことを担任が書き加えて持ち帰らせる。


※この記事は2016年2月1日発行の『TOSS特別支援教育 第2号』に掲載されたものの再掲です。
一部、名称等が当時のものになっていることがありますこと、あらかじめご承知おきください。

※この記事へのお問合せはTOSSオリジナル教材HPまで。
https://www.tiotoss.jp/