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<写真でわかる! 特別支援学校の教室づくり>子供たちが見通しを持って生活できる教室

見通しがないと落ち着かない子供たちが多い自閉症・情緒障害学級。安心して生活できるように、様々な工夫をしている。

長野県公立小学校 奥原淳子


教室をパーテーションで2つに区切る。手前が遊びスペース、奥が学習スペース。全体を見渡せるよう、完全には区切らない。一目見て、区別がつけばそれでよい。

一人ひとりの独立したスペース

近くに人がいるだけで気が散ってしまったりトラブルが起こったりする自閉症・情緒障害学級。一人ひとりのスペースを独立させることによって、自分の学習に集中することができる。前のホワイトボードを使ってその子のペースで学習する。

一人ひとりのホワイトボード

ホワイトボードには、一人ひとりの学習内容が示してある。プリント等も貼っておく。何をどのくらいやれば終わりになるのか、見通しを持って学習に取り組める。また、学習の最初にやることを決めておくと、トラブル等があって担任がいない場合でも、子供たちが自分で学習を始めることができる。

1日の予定を示すマグネットシート

白は原学級に行く時間、黄は特別支援学級で学習する時間を示している。誰がいつどこにいるのか、職員にもわかりやすい。

パーテーションの向こうの遊びコーナー

左棚の裏側にはたたみスペースがある。ここで子供たちが自由に遊んでいる。途中になってしまったパズル・ブロックなどは、青い箱にしまっていったん終了にする。

卒業までの見通しを持たせるカレンダー

卒業までの関連行事や練習などを全部書き込んだものを六年生一人ひとりに用意。参加できたものには花丸をつけ、励みにしていく。また、1週間の予定を一緒に掲示し、1日や1週間の中での「がんばりポイント」がわかるようにしている。


※この記事は2016年6月1日発行の『TOSS特別支援教育 第3号』に掲載されたものの再掲です。
一部、名称等が当時のものになっていることがありますこと、あらかじめご承知おきください。

※この記事へのお問合せはTOSSオリジナル教材HPまで。
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