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部活を途中参加、早退することが苦手な生徒に

イレギュラーが苦手な生徒には、一緒に見通しをもたせるための「作戦」を立てよう。

愛知県中高一貫校教諭 松浪由起



以前、運動部の顧問をしていた際、ある女子生徒に出会いました。
彼女は幼い頃からその競技に取り組んでおり、同学年の生徒と比べても技術が高い生徒でした。
しかし、欠席が多いため、部活のメンバーからサボりと誤解され、うまくなじめない様子でした。

欠席の理由を尋ねると、
「勉強面で先生に呼び出されることが多く、遅れて部活に参加するときの方法が分からない」
「通院等で早退しなければならないときに、伝えることが難しい」
とのことでした。

そこで、彼女と次のような「作戦」を立てました。


・部活に遅れる場合
呼び出される前に部長にその旨を伝える。
到着後は端で準備運動をして、次の休憩時間後から練習に合流する。
・早退する場合
事前に何時に抜けるかを部長に伝える。
どの休憩時間で退出するかを決めておく。


最初は、部長に伝えることを恐れて中々言い出せませんでしたが、一緒に同行して練習を重ねました。(幸いにも、部長は事情を理解し、協力的でした)
次第に彼女自身で状況を伝えられるようになり、欠席も減りました。
また、練習を通して徐々に同学年の生徒たちとも会話が増えました。

この経験から感じた大切なポイントは、

彼女と一緒に見通しをもたせるための「作戦」を立てること
その作戦を実行するために一緒に練習してサポートすること

でした。


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