雑音を減らして快適
新潟県立高田特別支援学校教諭 野田 晴高
Q1,どういう工夫をした写真か
知的障害児特別支援学校。障害に関わる不安定な環境の改善について、いろいろと工夫している。
5月、児童たちは少しずつできることが増えてきた反面、落ち着きのなさが目立ってきた。そんな時、椅子を持って移動させる際に、脚の部分が床に当たる「ガガガ」という音が当たり前になっていたことに気が付いた。これは、1日に数回行う作業だ。他の2人の副任の先生に尋ねてみると「あぁ!そうですね」と私に同意してくれた。
そこで、この不必要な雑音を低減すると、精神的に落ち着く環境ができるのではないかと考えた。
当初は一般的に使用されているテニスボールの装着を考えた。ところが、調べてみるとアレルギー物質(接着剤の溶剤=揮発性有機化合物)が入っており、使用には注意が必要とのこと。そこで100円ショップに行き、グッズを揃えた。フェルトのキャップ型、フェルトのシール、そしてすべる素材等、様々な種類があった。シリコンタイプ、布製以外全て試した。
※力の弱い児童にとっては目立たない素材や椅子を滑らす方が負担が少ないと考えた。
Q2,どんな効果があったか
「ガガガ」音はどれもほとんど気にならない程度に減り、効果ありと思った。
フェルトタイプは全て適度な安定感と滑り心地。子供たちにとっても(音や椅子の重さへの)負担が少ないように感じた。
副任の先生方も効果を感じていたことが後ほど分かった。
音による児童の不安定さについて記録を続け、他の対応策も模索していく。
© 2023 TOSS,The Institute for Teaching-Skill Sharing.Printed in Japan