部活動でも「時・場・礼」を徹底!
部活動の顧問とは、学級でいう担任の先生。環境調整役として、より良い雰囲気づくりから!
岩手県公立中学校教諭 岩渕知也
バレー、 サッカー、 ソフトテニス、 そして卓球と、中学校教員として担当した部活動は、これまで自分自身が経験したことのない競技ばかりでした。もちろん、様々な経験をする中で、うまくいったこと、いかなかったことが多々ありました。
これまで、日々の練習メニューがしっかりと定まっていないために、うまく部活が機能していない場面を数多く経験してきました。日々の練習を整えなければならない状況からのスタートでした。支援を要する生徒は環境に影響されやすいので、そのことにも気を付けなければなりません。私は顧問として、次の3つを心がけてきました。
1.「時」:顧問は部活の始めから生徒の様子を見守るようにする。
⇒全員でそろって、部活の始めや終わりがきちんと時間通りに行われるようにします。そうすることで始めから終わりまでのまとまりが出てきます。
2.「場」:練習する場を整える。
⇒小まめに自分たちの練習場を整えさせるようにしています。できたところを褒めたり、良い例を紹介したりして、整えるように促します。(例:荷物や道具がきれいにそろっている写真や、部室がきれいに整っている写真を見せるなどしてイメージをもたせる。)
3.「礼」:挨拶や返事を徹底させる。
⇒気持ちの良い、明るい挨拶や返事によって、ハリのある練習になります。現在、勤務している中学校は、部活動の地域移行が進んでいます。土日の練習は保護者が監督します。保護者とも連携を取りながら、礼儀などで改善する必要があれば、顧問の方で、良い流れで練習ができるように生徒に話をします。
哲学者の森信三先生の言葉である「時を守り、場を清め、礼を正す」。この言葉を折に触れて、言い回しを変えながら「時・場・礼」として生徒に伝えてきました。少しずつ練習の質が高まってくるのを実感しました。流れが生まれてきたのです。重要なのは、試合での勝利だけにとどまらず、日常の活動の大切さを価値付け・意識付けすることです。
顧問は学級でいう「担任」です。環境調整役として、コート上でも時・場・礼を徹底します。これからも生徒たちと良い雰囲気を築いていけるように努力を重ねていきます。
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