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特別支援教育・悩みが消えるQA②

WISCを進める際の本人、保護者への対応
(回答者:小嶋悠紀)

Q WISCを勧める際の本人、保護者への対応は?

テストの算数が平均より10点程度低い学級でした。四年で担任をもってみて、やはり算数に問題を抱えている児童が多いです。ワークテストの学級平均は70点台です。夏休みの保護者面談で、WISCの検査を7名に勧めて、4名が9月に受けることになりました。 
 ただ、教師の人数が足りず、特別支援学級にも空きがない状態です。「お子さんの得意なところ・苦手なところを調べましょう」と検査を勧めたので、どの保護者も現在は特別支援学級に通級や在籍するところまでは望んでいません。
 WISCの結果が全検査IQ85点未満、あるいは70点未満の児童がいた場合、今後、保護者や本人にどのように話をしていけばよいでしょうか。

A WISCを勧めるのは最小限に

 率直に申しまして、まず問題点があります。
「算数ワークテスト学級平均70点台」
という点です。
 これは向山型算数として授業が機能していないと思われます。
 おそらくですが、この先生がもたれているクラスに近い学級を三年生でもちました。課題の多い子供もいました。それでも1学期中には、「平均点
90点突破」をしました。
 私だったら、7名もの子供にWISCを勧めるという状況をまずは生み出さないということを前提としたいと思います。それがどんなに必要だと教師が思ったとしてもです。
 「どうしても必要な子供にだけWISCを勧める」というスタンスは新卒から貫いています。
 私の経験を紹介いたします。
 私の次男は発達障害です。
 小学二年生の時に集団不適応を起こし、そこからWISC、教育相談、通院に服薬とスムーズにつなげました。
 WISCの結果の報告会の時です。
 その紙を目の前にした時、ショックを受けました。小嶋がショックを受けるのですから、多くの保護者はかなりショックなはずです。
 そのようなショックは学級運営上やはり最小限にしたいものです。
 もしFIQ70以下の子供がいそうであれば、その子にだけWISCを勧めることで進めていくと思います。さらにFIQ70以下であれば、ちょっとずつ個別支援を増やしていき、その成果を保護者と共有していくことをお勧めいたします。

●小嶋悠紀プロフィール●
本誌編集長・小学校教諭
大学当時より発達障害の青年たちの余暇支援活動団体を立ち上げ発達支援に関わる。卒業後、特別支援を要する子供たちへの支援を中心に講演活動を行う。長野県養護教諭研究協議会において、全県の幼・小・中・高・特の1000名の養護教諭に特別支援の講演を行う。NPO法人長野教師力向上NETでも発達支援者育成部門を担当。

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